お知らせ
こんな症状の方はいらっしゃいませんか?
このような症状が現れたら白内障かもしれません。
白内障とは、眼球内にある水晶体(レンズ)が濁った状態です。
白内障により、光の通り道に濁りができるため、ものがかすんで見えたり、視力が低下します。
また、明るいところでまぶしく感じる、ものが二重に見えるなどの症状が出てくることもあります。これは、老化現象の一つで年齢とともに進行します。ときに、他の病気やけがでもおこります。
軽症の場合は目薬で進行を遅らせます。
水晶体の濁りは、手術で取り除くのが唯一の方法です。手術はレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法で行います。濁った水晶体を超音波で砕いて吸い取り(超音波乳化吸引術)、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法で行います。
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手術直後は、眼が充血する事があります。
また、目がゴロゴロする、涙が出る、目がかすむ等の症状が出る事もありますが、これらの症状は、数日から1〜2週間で治まります。
手術後1〜3ヶ月は、手術で起きた炎症を抑え、幹線を防ぐ為に、医師の指示通りに点眼薬を使用します。手術の翌日からでも、疲れない程度に目を使っても構いません。
術後の見え方で、色調の違和感やまぶしさを感じる事があります。色調の違和感は次第になれていきますが、まぶしさが続くようであれば、症状を緩和させる為に色付きの眼鏡の使用をおすすめします。
仕事への復帰は早い時期に出来ますが、患者さんの全身状態や仕事の種類等によって違ってくるので、医師に相談して下さい。
手術後しばらくの間は、定期検診を受けましょう。
眼内レンズには、ピントを合わせる調節力がないので、眼鏡が必要になります。
手術後2週間〜2ヶ月頃には、視力が回復し安定してくるので、この時期に自分の視力に合った眼鏡を作ります。
高度先進医療で通常の白内障手術と同じ手術方法です。
自費治療となり、片眼約40万円です。
眼内レンズは取り出した水晶体の代わりとなる人工の水晶体で、ピントが1つの単焦点とピントが複数ある多焦点の2種類があります。
1.単焦点
単焦点眼内レンズにはピントを合わせる調節力がありません。遠くに合わせると近くが見えなくなり、近くに合わせると遠くが見えなくなります。手術の前に生活スタイルに合わせてピントを合わせるおおよその距離を決める必要があります。
2.多焦点
多焦点眼内レンズは、単焦点眼内レンズと異なり、近くと遠くの両方にピントを合わせることができます。
よりしっかりとピントを合わせたいときには、メガネを装用したほうが楽に感じる場合もありますが、メガネをかけたり、はずしたりする回数が減ることで、活動的な生活を送る一助となります。
多焦点眼内レンズは、近くと遠くの両方にピントを合わせることができますが、自由にピントを変えることができる若い頃の見え方とは異なります。
グレア・ハロー
強い光源を見た場合に光を眩しく感じる事(グレア)や光の周辺に輪がかかって見える事(ハロー)が起きやすくなります。個人差はありますが手術後の時間経過とともに慣れてくるといわれています。この発生頻度は、多焦点眼内レンズでは、単焦点眼内レンズに比べて高いことが報告されています。
後発白内障
白内障手術後、数ヶ月から数年経ってから眼内レンズを支える袋の役割をする後●という部分が濁って、視力が低下したり、眩しく感じることがあります。これは「後発白内障」とよばれるものです。治療はレーザーで短時間に行うことができ、入院も不要で、視力はすぐに回復します。
緑内障は、何らかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が欠けていく病気です。自覚症状はほとんどなく、知らないうちに病気が進行していき、放っておくと失明する恐れがあります。
緑内障の治療の目的は、病気がそれ以上進まないようにすることです。そのために、眼圧を低くコントロールするという治療が行われます。
通常目薬で治療します。目薬だけではうまくコントロールできない場合は、レーザー治療や手術を行います。
レーザー治療の場合、レーザーを虹彩にあてて穴を開けたり、線維柱帯にあてて房水の流れを妨げている部分を切開し流路をつくって房水を流れやすくする方法や、毛様体での房水の産生を押さえる方法などがあります。
糖尿病とは高血糖が続くことにより血管に糖分が詰まり、全身の血管が閉塞・破綻出血を繰り返す病気です。特に眼の網膜(カメラにたとえるとフィルムに相当する神経膜)の血管は非常に細く弱いため、最初に合併症をきたします。それが糖尿病網膜症です。
糖尿病にかかって約10年で単純型網膜症(少数の出血)が発症します。その後徐々に進行し増殖型(網膜虚血・増殖血管)になります。視力は病期が進めば進むほど急激に低下してきます。増殖型になってからも、放置しますと大量出血や黄斑症(網膜中心部に滲出物が蓄積)をきたし、3~6年で新生血管緑内障・増殖性網膜剥離・完全網膜虚血により失明してしまいます(成人の失明原因の第1位)。
糖尿病網膜症の 眼底写真 |
網膜症発症前と単純型網膜症の時期には内科治療が主体となります。眼科では検査による進行状況の把握を行います。網膜症は高血糖・長い罹病期間・腎障害・高血圧・高脂血症・喫煙歴などの要因により進行します。できるだけ内科治療を厳しく行うことにより網膜症の発症や進行を抑えることができます。増殖型網膜症に移行する頃からレーザー治療が必要になります。レーザー治療は放置した場合と比較して網膜症の進行速度を約1/3にすることができます。それでも進行し、大量出血や黄斑症により視力低下した場合は硝子体手術が必要となります。
物を見る中心である黄斑部の網膜(カメラのフィルムに相当する神経膜)下に、脈絡膜(網膜の下の膜)から病的新生血管が生えてくる病気です。生えてきた血管は正常な血管ではなく、出血したり、血液中の脂肪や水分が多量に漏れ出たりします。網膜の下へそれらが漏れ出ると、滲出性の網膜剥離となり、栄養を受けられなくなって徐々に神経細胞が死んでしまいます。物を見る中心である黄斑部が傷んでしまうため視力が極端に低下します(回復も困難です)。重症だと脈絡膜新生血管から眼内に大量出血を起こして、全く見えなくなることもあります。
高齢者に多く発生することから、黄斑組織の加齢による老化現象が主な原因と考えられています。発症を促進する因子としては、全身疾患(心血管疾患や高血圧)、喫煙、栄養状態、遺伝、光障害などの関与も指摘されています。
自覚症状は、視野の中心の最もよく見ようとする部分が見えにくくなります。視力低下の他、物がゆがんで見えたり、中心が暗いといった症状が出ます。
加齢黄斑変性症の 眼底写真 |
内 服 薬 | 出血予防の止血剤や、網膜に栄養を与えるためのビタミン剤を内服します。しかしそれだけでは若干の進行の抑制にしかなりません。 |
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レーザー光凝固 | 黄斑部から病変が離れている場合は、新生血管をレーザーで破壊する光凝固の適応になります。しかし、新生血管だけではなく、そこにある網膜も同時に破壊しますから血管の生えている場所が黄斑部に近いと、光凝固を行うことができません。また、新生血管は光線に強くて、消滅させることができない場合があります。 |
硝子体手術 | 病変が黄斑部にかかっていたり、滲出性変化が強い場合は、病変部を除去する硝子体手術を行います。 レーザーや硝子体手術は、病変の悪化をくいとめ、見える範囲を維持することが目的です。著しい視力の向上は望めず、治療後も進行する場合もありますが、放置した場合よりは結果がよい場合が多いです。 |
PDT(光線力学的療法) | 加齢黄斑変性症の新しい治療法で、名古屋市立大学では中部地方で最初に導入しました。 |
視力は、病状の進行度によってさまざまですが、多くは0.1以下の視力となってしまいます。黄斑のなかでも特に重要な中心窩に病状が現れている場合、視力の低下は著明です。見ようとする中心部は真っ暗になって見えませんが、周辺部はぼんやり見えます。加齢黄斑変性症と診断された4割程度の人は、経過とともに両眼に発症するといわれています。定期的に両眼のチェックをする必要があります。
眼の網膜(カメラのフィルムに相当する神経膜)の静脈が閉塞し、強い浮腫・出血をきたし、神経膜が傷んでしまう病気です。網膜には血管が網の目のように張り巡らされており、動脈と静脈が交差している部分があります。動脈硬化が起こると動脈が硬くなり、交差部分の静脈を圧迫し閉鎖させてしまいます。高齢者、高血圧、高脂血症、糖尿病、脳心疾患、喫煙歴などをもっている方に多く発症します。
網膜分枝静脈閉塞症:詰まった場所が静脈の枝の一部分。閉塞した場所が中心に近いほど視力不良。
網膜中心静脈閉塞症:詰まった場所が中心静脈。視力は非常に不良。放置すれば重篤な血管新生緑内障となり、失明する可能性があるため、厳重な経過観察と適切な治療が必要となります
網膜中心静脈閉塞症の 眼底写真 |
眼に生じる脳梗塞や心筋梗塞のような病気ですが、網膜の血管はさらに細く弱いため視力を回復させることは非常に困難です。まず、原因となる疾患がないか調べます。すでに内科にかかっている方はその治療を続行して下さい。発症1週間以内の場合は、星状神経節ブロック(血管を拡張させる首の注射)やウロキナーゼ点滴治療(血栓を溶かす)を行うことがあります。納豆が嫌いでない方は1~2ヶ月間毎日食べてもらうことも副作用のない良い方法です(血栓を溶かす作用があります)。ある程度落ち着いたところで血管の閉塞した範囲にレーザー光凝固術を行います。
レーザー光凝固治療 | 網膜静脈閉塞症をそのまま放置しておきますと、大量出血・血管新生緑内障・網膜剥離などの重篤な併発症を生じることがあります。少しでもそれを防ぐためにレーザーを行います。レーザーを行っても、閉塞した血管はもどりませんから視力が向上するわけではありません。 |
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硝子体手術 | 強い黄斑浮腫、大量出血・血管新生緑内障・網膜剥離が生じた場合は手術を行います。 |
眼のなかにつまっている寒天の様な物質(硝子体)が変性して増殖膜を形成し、網膜(カメラでいうとフィルムに相当する神経膜)を引っ張ることにより網膜を痛めてしまう病気です。網膜の中心部分(黄斑部)に出来やすい為、黄斑上膜といいます。原因は、老化現象、炎症、網膜剥離、外傷などに続発して起こります。症状は視力低下、変視症をきたします。
手術は眼球の白眼の部分に針くらいの小さな穴を3箇所あけてそこから特殊な機械を使用し、硝子体と増殖膜を切除、吸引、除去します。術中の透見性確保と術後白内障進行予防のためにできるだけ白内障手術も同時に行います。 放置すると網膜が変性し徐々に視力が低下します(手術による回復も困難になってしまいます)。視力は手術の影響で術後いったん低下した後、数ヶ月かけて回復してきます。視力は平均して1~2段階程度向上します。若年者、術前視力がよい例、発症後期間の短い例が、視力が改善しやすいです。